登美の丘の桑園

山梨がフルーツ王国、ワイン県として知られるよりも以前、多くの農家が養蚕業に携わっていた時代、県内には一面の桑畑が広がっていました。
養蚕が廃れた現代でも、その名残として山梨ではいたるところで桑の木が青々と葉を茂らせ、時期になれば真っ黒に熟した桑の実を実らせています。

海外産のシルクや化学繊維の普及に伴い養蚕業としての桑の需要は少なくなりましたが、現在は桑の葉を使ったお茶が健康茶として楽しまれるようになりました。
そして山梨県甲斐市の登美の丘にある登美農園は今でも3ヘクタールの桑園が広がり、桑のお茶の原材料となる茶葉を栽培しています。

この登美農園では、年間30トンの茶葉が栽培されていますが、それと同量の枝が産出されています。
この桑の枝を活用する活動として、「BERRY BELL BRANCH(ベリー ベル ブランチ)」を立ち上げました。

BERRY BELL BRANCH

ベリーベルブランチという名前には、桑の実「Mulberry」が鈴なり「Bell」で実る様子とその枝「Branch」を活用して新しい価値を創出したいという想いを込めました。

桑の枝は生命力が強く、たった一年で3メートル以上も成長する力強い植物です。
かつては蚕のエサとして認識されていた桑ですが、現在では桑の葉だけでなく果実や枝についても、その機能性に注目が集まってきています。

ベリーベルブランチでは、特に桑の枝に着目して活用方法を模索していく中で、山梨の環境とも相性の良い商品を販売しています。
特に桑の枝を細かく砕いてチップ状にしたもので燻製を行うという利用方法で、キャンプ場の多い山梨でのアウトドア需要に応えるとともに、もっと手軽に燻製を楽しめる環境を提供して行きたいと考えています。

ロゴマークについて

ロゴマークに描かれている山は桑園のある登美の丘から見ることができる甲斐駒ヶ岳のシルエットを意匠化したものです。
甲斐駒ヶ岳は山梨県と長野県の県境に位置し、日本アルプス屈指の名峰として峻険な山容が知られていますが、桑園から眺めるシルエットは独立峰に近く、夕方になると夕日をバックにしてその美しい姿が浮かび上がってきます。
桑園からは富士山も見ることができますが、甲府盆地の気候条件で富士山は意外と雲に隠れがちです。
そこで、ベリーベルブランチではいつも雄大な姿で桑園を見守ってくれている甲斐駒ヶ岳をロゴマークに取り入れました。

ヤギは桑が大好物で、登美農園の桑の葉もヤギのエサとして提供しています。
除草を期待されることで有名なヤギですが、桑園では桑を優先して食べてしまうほど、桑はヤギにとってもごちそうです。
もともとヤギは高いところが大好きな動物。野生の種類も山岳地帯を好んで生息しているものが多く、気が付けば上へ上へ登っていきます。
そんなドンドンと高い場所を目指すヤギの特性からより高みを目指すという意志を、ヤギが桑の葉をモリモリと食べる姿から需要の増大を、そしてヤギの特徴的な角の形にスクスクと伸びていく桑の枝の成長を願ってという思いを込めてベリーベルブランチではヤギをロゴマークに取り入れています。